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思い出すと背筋がヒヤッとする山行 – 岩崎元郎の山談義

思い出すと背筋がヒヤッとする山行 – 岩崎元郎の山談義

思い出しても背筋がひやっとする、ホワイトアウト体験が2回ある。 1回はいまから半世紀以上前、昭和山岳会の現役バリバリ会員だった頃、1年先輩のAさんと1年後輩のS氏と3人で、ゴールデンウィーク明けに北アルプス五竜岳から鹿島槍ヶ岳の縦走をめざしたときのこと。 初日、遠見尾根を黙々と登って五竜山荘をめざす。残雪期、雪面は締まってアイゼンがよく効き、登高は軽快だ。小遠見山、大遠見山を越え、西遠見山を越えたあたりだった。 気がつくと湧いてきたガスがぼくらをすっぽり包みこんだ。ホワイトアウト、尾根は広い雪の斜面に吸収されて、進むべき方向が判断できない。 ガスが切れるのを待つしかない。ぼくらは行動を停止した。 ザックを下ろしその上にでんと腰をすえる。ひたすら待つ。 待つこと1時間、さっとガスが消えた。広い雪面の五竜山荘が確認できた。 さあ行こうと立ち上がっ...

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